小中学校の統廃合について考える~教育的視点だけでは語れない

PTA

現在、小中学校の統廃合についての検討委員会の委員をしています。

この検討委員会は、未来の子どもの教育を良くして行く為の会のはずですが・・・。

市の思惑

教育委員会の人は「子どもの事を最優先に」という事をよく口にいします。

聞こえはいいですよね。

しかし、それは建て前。

結局はお金のことが一番なんです。

少子化による人口減少で、今後の税収も減って行きます。

その為、今の学校数を維持するとお金が凄く掛かるから、手っ取り早く統廃合して学校数を減らし、経費削減しようとしています。

ズルいのはそれを前面に出さない事。

イッサンも最初の頃の会議で、「結局お金が無いからではないのか」と意見しました。

もちろんお金のことも大切です。

原資は決まっているので、その中から必要なものにお金を使います。

問題なのはその使い道。

ちなみに全国の各市町村の予算で、教育費の予算は約20%。

イッサンが住んでいる市の教育費は、平均的な約20%。

使っているお金の割合は平均的です。

それでも予算が足りないのか、それとも他のことに使いたいのか。

とにかくお金の問題で統廃合を進めたいのだと考えています。

中学校区代表の意味

自分が住んでいる中学校区の代表で委員会に参加しているということはどういうことか。

イッサンはこう考えます。

「その中学校区の皆さんの意見を代表している」

しかし、無関心の方が多く、この検討委員会の委員に選ばれてから、統廃合に関することでイッサンに連絡してきた方は3名程。

前回イッサンが行ったアンケートも5割くらいしか返ってきませんでした。

おそらく皆さんは他人事なんだと思います。

「自分の子供のの代では統廃合しないから」とお考えなんでしょう。

それではダメなんですよ!

なぜダメなのか説明します。

小中学校が無くなったら

よく言われることですが、「小中学校が無くなると地域が衰退する」

そう言うと、「学校が無くなったからと言って地域が衰退するとは限らない」とか「学校があるからその地域に家を建てる人なんて少ない」とか「学校が無くなっても統廃合された先の学校の生徒が、学校が無くなった地域に出向いて交流すれば良い」などと仰います。

しかし、よ~く考えてみて下さい。

お住まいの地域に学校が無くなるとします。

そうなると、新しく家を建てようと考えた若い世代の方は、わざわざ小学校や中学校のない地域に家を建てるでしょうか?

もちろん家を建てる場所については、小中学校があるからという理由だけでなく、職場から近いことや、お店や病院が近いことが挙げられますが、小中学校があるか無いかはその選択肢の一つである事には間違いありません。

小さい子がいるのに、わざわざ近くに小中学校が無く、我が子をバスで通わせる程遠い学校に行かせるでしょうか?

バスを運用している学区の親御さんはとても大変です。

「バス当番」というものがあり、子がバス通学している親が、毎朝順番にバス乗り場に行き、バスに乗車する子どもの確認をします。

名簿に沿って、全員乗車しているのか確認するのです。

横断歩道に旗を持って立つ「旗当番」よりもはるかに面倒です。

バス乗り場に全員揃ってくれればいいですが、一人でもかけていたら、その家庭に連絡したりします。

想像しただけでも大変ですよね。

バスに乗るという事は、全額出ないにしろ、バス料金もいくら負担しなければなりません。

そんな地区をわざわざ選んで家を建てるでしょうか?

いたとしても少数派でしょう。

そう考えると、やはり小中学校が近くにない地域は、自然と新しい人が住まなくなったり、若い世代がその地域から流出してしまう恐れがあります。

それだけではありません。

新しく人が住まなくなると他にもこの様なことが起こります。

商店の閉店や病院の閉院です。

その地域にお店を出して商売をしている方はどうするでしょうか?

人が少なくなると、自然に売り上げも下がると予想できます。

病院もそうです。

病院も商売です。

患者さんが減ると売り上げが減りますよね。

小中学校も無い、商店も無い、病院も無い。

そうなると、流石に誰も住みたがらないです。

押して極めつけはこれ。

元々その地区出身で、一度外に出た若者も、小中学校も商店も病院も無い地域に例え自分の親が住んでいる地元であってもUターンして地元に帰って来ることも無いでしょう。

こうして地域は衰退していくのです。

だからこそ、今の自分の子供に関係が無くても、もっと関心を持つべきなんです。

皆さんそこまで考えていないようですが、これが現実です。

そう考えると、イッサンはこの小中学校の統廃合について反対しなければいけないと思いました。

教育的視点からだけでは語れない、お金のこと、地域のこと。

それらを一緒に考えて行けなければいけないのです。

この検討委員会は、教育委員会が敷いたレールの上を走っていて、イッサンたちの様な「中学校区代表」をうまく利用し、「民意」として推し進めようとしている気がします。

イッサンもまだまだ未熟ですので、小中学校の統廃合についてもっと勉強しなければいけません。

勉強だけでなく、もっと地域の方や保護者の意見を聞きたいとも考えています。

やる事は沢山ありますが、できる限り頑張りたいと思います。

本日はこの辺で。

イッサン

「イッサン」は保育園の時に友達から付けられたニックネーム。

アイコンは自作の煉獄さん。

可愛い三姉妹と奥様の5人家族。

長女ちゃん→中学2年生。難病の神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)

次女ちゃん→小学6年生。HSC,場面緘黙,母子分離不安症(小2で不登校気味→保健室登校→別室登校→現在は毎日登校して殆どの授業に参加中!)

三女ちゃん→いつもニコニコ元気な小学2年生!

趣味は読書と車とスケートボード。

人生を上手く渡ってきたつもりな1979年式の44歳。

経歴→元携帯電話ショップ店長、元スノーボード&スケートボードショップ店員、元中学校生徒指導員、元美容師etc... そして今は会社員。

21歳の夏、愛車エルカミーノを売り払い、単身ニューヨークへ。三か月間ステイして毎日スケートボード三昧の生活。そして翌年も渡米。そのまま突っ走るつもりが、今の奥様と出会い、暖かい家庭を築くことに。

そんな自分が会社員である違和感を抱えつつ、家族との愛を育みながらながら、育児に奮闘する毎日や趣味の事などを綴っています。

色々な経験を活かして、少しでも皆様のお役に立てる情報を発信できればと思います。

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